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ククリア王国 ユウタロウの日記1

141年、僕はククリア王国に移住した。
入国手続き
僕の名前はユウタロウ・サナダ。
ユウタロウ
この国を統治するのはカレン女王さま。
カレンさま

女王陛下に挨拶した後、僕は国中を歩いてみた。
「森と水」というだけあって、木々がうっそうと茂っているし、そこかしこで水の流れる音が聞こえてくる。

僕が心地いいな、と感じたのは、夜に鳴く虫たちの声だ。
1日の終わりにベッドに横になって、虫の鳴き声に耳を澄まして眠りにつくのは至福なことだと思う。

ここはとても美しい国だが、カルナの森と名づけられた深い森では、時折魔物が出るらしい。
魔物を退治するのは戦士と呼ばれる職業のひとたちだけれど、危険を知らせる鐘の音が鳴り響くたびに、僕は未だにどきどきしてしまう。

国に入国してから少し経つと、友人も出来た。
隣に住んでいるサンチャゴさんだ。
サンチャゴさん
彼は新婚さんらしい。
いいなぁ。僕も早く結婚したいな。

実は僕には許嫁がいるんだ。
この国で一緒に幸せになろうと心に決めた女性がいて、彼女が来るのを待っている。
彼女が来たときには、この国に少しでも馴染めているといいなと思う。


(続く)

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ククリア王国 ユウタロウの日記2

【彼女の移住】

僕が移住してきてから11日目の朝、やっと許嫁が到着するというので、前の日の夜から今か今かと関所でずっと待っていた。
いいなずけを待っている

来た!
移住完了
ウイコちゃん!ようこそククリア王国へ!これから、きみの新生活が始まるんだね!

彼女は最初、自宅へ向かった。
相当おなかが空いていたらしい。
ウイコちゃん
長旅だったんだもんね。お疲れさま。

ねぇねぇどこに行くの?
「すぐそこだよ」
ウイコちゃんは、にっこり微笑んでくれる。

僕らがいくらいいなずけといえども、この国の決まりは守らなくてはいけない。
まずは「知人」から、「友人」という段階を経て、初めて「恋人」になれるみたいなんだ。

顔を合わせるたびに、僕たちはちょっとよそよそしい会話をしていた。
けれど、彼女を見かけるたびに声をかけていたせいか、信用してもらえてみたいだ!
友人に

そして酒場に一緒に飲みに行く仲にまで発展したんだ!
酒場へレッツゴー☆

たくさん食べて、たくさん飲んで、たくさんしゃべった楽しい夜だった。

ククリア王国 ユウタロウの日記3

【サンチャゴさん。】

隣に住んでいるサンチャゴ・タラレクさん。
僕が移住してきてから、何かとお世話になっているひとだ。
香水のかおり
この国に住むひとたちはみんな、とてもいい香りがするんだ。
市場には香水が売っているんだよね。
おしゃれなサンチャゴさんも、いつも身につけているみたい。

彼は農場員をしている。
サンチャゴさん、農場員。
「農場の仕事って、おもしろい?」
「あぁ。ラダの世話や、ココイたちの糞を肥料として果樹園に撒いたりもするんだぞ。」
「え?糞も???」
「そうだよ。生き物だから、糞をするのは当たり前だろう?」

サンチャゴさんは、いつの間にか白髪になっていた。
自宅に行くんだよ
「ぼくも、もう27だからね」
「渋くてかっこいいよ!」

いむの糞がほしいって言われたときにはびっくりしたけどね。
いむの糞て!!!
そんなの何にするつもりだったんだろう?
ココイの糞と同じく、果樹園の肥料にするつもりだったんだろうか?

結局、サンチャゴさんが指定した日までには届けられなかったのだけれど。


そういえば、サンチャゴさんから子供が出来たんだって話を聞かないんだ。
半年前に結婚をしている新婚さんなら、そろそろ奥さんのおなかが大きくなり始めてもいい頃だと思うのに…。

でも、奥さんの年齢もサンチャゴさんと同じ26歳。僕は嫌な予感がしていた。


そして…その日がやってきてしまった。
レティーシャさん危篤。
レティーシャさん

サンチャゴさんは、静かに椅子にすわったまま、お見舞いに来てくれるひとたちに丁寧に挨拶していた。
お見舞いのひとたち

女王陛下も直々にお見舞いに駆けつけた後、なんといむまでラティーシャさんの様子を見に来ていた。
いむのお見舞い。
この国の子供たちは、とても繊細みたいだ。
アンドリューくんは、学校が始まるまでのあいだ、ずっとサンチャゴさんの様子を伺っていた。
どんな関係なんだろうか?

空気を読まないウイコちゃんが愛おしい。
ウイコちゃん…///

それにしても、移住してきて始めての危篤者が友人の奥さんだなんて…。
僕もすごく悲しい。

ラティーシャさんは、その日の午後には息を引き取り、棺におさめられてしまい、
カルナの乙女が棺を運び始めると、サンチャゴさんはがっくりと肩を落としてしまった。

夕方に葬儀があり、もちろん僕も出席したけれど、友人が涙を拭う姿を見守ることさえ、僕は出来なかったんだ。
レティーシャさんの葬儀

けれど、ラティーシャさんの幸せそうな微笑みだけは、僕は忘れることはないだろう…。
タラレク夫婦には短い時間だったかもしれないけれど、限られた時間だったということは、彼らが結婚を決意したときにはもう気づいていたはずだ…。

そしてふたりはきっと、後悔なんてしていないはずだと、僕は思う。

ククリア王国 ユウタロウの日記4

【僕たちが恋人同士になったとき】

う…うらやましい…。
いいなぁ…
この王国のひとたちは、いつでもどこでもチュッチュッとさえずっている…。。


ウイコちゃんは、つれないしなぁ…
ぷぎゅるっ。

うーーん。なにがいけないのかな?
そうだ。気を取り直して、甘いものでも食べるかなっ
大好物!
うーーん。。どうしたら、一緒に遊んでくれるだろうか…?

めげずにもう一度アタック!!
すると…
yatta---!!!
「ウイコちゃん、今度ふたりで遊びに行かない?」
「わ、わたしでよければ…」
照れ隠しだろうか?返事をするとそそくさとその場を立ち去ってしまうウイコちゃん。

でも、ネームプレートがピンク色に!///
この国ククリア王国では、お互いに遊びに行ってもいいな、と思うひととはもう恋人同士になれるようだ。

恋人

嬉しいな…。

ククリア王国 ユウタロウの日記5

【日常】

僕も香水を使ってみた。
国のものを使うと、ククリア王国の一員になれたような気がした。女の子に褒められた
ほんのり香るのが上品でいいよね。

晴れて恋人同士になったことを、ウイコちゃんも喜んでくれているのだろうか?
一日に何度も、「ちゅーしよっ♪」って言ってきてくれる。
キス

サンチャゴさん以外にも、男の友人が出来たんだ。
友人
無駄にかっこいいやつだけど、あまり仕事は好きではないらしい。
かと言って、武術も得意ではないみたいだ…。
けれどこの国に移住できたことがなんだか涙が出るほど幸せだったらしい。
風来坊ルイ・マリー
ルイとは釣りをしながら、たまに自分の身の上話をする。
僕にも人生があるように、彼にも人生があるのだ。

当たり前なんだけど、ククリアの深い森の空気を吸ったり、冷たくて清い水に触れたりすると、そんなことを考えてしまう。

この国だって、決して毎日が平和とは言い切れないのだけれど、僕もここへ移住して来れたことは、とても幸せなことだと感じている。

「早くいいひと見つかるといいね」
「ほっとけw」

どうやら僕は、友人におせっかいをやけるほどに、この王国で生活していく余裕が生まれているみたいだ。




ククリア王国 ユウタロウの日記6

【森のたそがれ時】

141年。
僕が移住してきた年は、王国が受け入れを強化していたのか、ものすごい数の移住者がこの地を踏んだ。

そして皆それぞれに思い思いに生活していく中で、生涯の伴侶を得ようとしているようだった。

そんな中、僕の一番の友人サンチャゴさんはひとり、余生を楽しんでいるように見えた。
この国は再婚が出来ない。

「それでもそれは不幸でもなんでもなく、シズニの前で誓った、たったひとりの人を愛しぬくための試練だと思っているよ。」
と、彼は静かに話してくれた。
「今は会えないが、必ずまた会える。長い試練を終えてね。僕のほうが少し、彼女より長生きだっただけだ。ただそれだけのこと。」

このころから、サンチャゴさんはうちに遊びに来るようになった。
サンチャゴさんの訪問
「ユウタロウくんの顔を見ないと、やっぱりちょっとさみしくてね。」
「この飾りを片付けたら、お茶いれるんで飲んで行ってくださいよ。」

サンチャゴさんとの友情を育む傍らで、ウイコちゃんとの仲も進展していた。
僕も他の移住者同様に、生涯の伴侶を得ようとしていたわけだ。
しかし…
しーぽん…?
しーぽんて一体…?

ウイコちゃんが足早に帰ってしまってから僕は、身をひそめてみはっていたけれど…
ひっそり…
森のたそがれ時に来るひともなく、ただひっそりと木々が佇んでいるだけだった。

「何かの気配はするんだけどな…。乙女と呼ばれるひとたちには見えるのだろうか。フェルタ祭の劇のように。」

ぼんやりとそんなことを考えた、年の暮れ。

ククリア王国 ユウタロウの日記7

【大きなこころ】

あ。雪だ。
最初の雪


この国にも、雪は降るんだなぁ…。

僕は、ウイコちゃんの真っ白な肌を思い出していた。

白に近い、金色の髪と一緒に…。

「今年も、もう終りだなぁ…」
はぁ。とため息をつくと、息が真っ白になって風にゆられて消えた。
「来年には、身を固めたいなぁ。」
彼女も同じ気持ちならいいんだけれど。

僕は首にまいたマフラーに顔をうずめた。
今夜は冷える。

明日はウイコちゃんとデートの約束をしている。

「ネオンの花、ちょっと寒々しいから今度植え替えよう…。」

そう思って、僕は家の中に入った。


次の日のデートは、僕が先導だった。
公衆浴場へ
「寒いから、温泉に行ってあったまろうよ」
「ユウタロウさんは、むこう向いててね!///」
「えっ?」
えー。
うん。まぁそんなことだろうと思ったよね。

僕たち、うまくやっていけるだろうか…。ねぇ、ラダさん?
ラダさんに聞く
ラダはのんびり「モー」と鳴いていた。

ちょっと弱気になっているのはきっと、寒さのせいだよね。

彼女は一年の最後の日に、誕生日を迎えた。
彼女のお誕生日
ウイコちゃん、こんなに寒い日に生まれたんだ…。
彼女は寒さに強いのだろうか。
雪が降るような寒い日にも、元気に国中を走り回っているようだった。

この日もデート。
こころの内側。
よかった。ウイコちゃんも同じみたいだ。

けれど、このデートのときに何か不安にさせてしまったのだろうか。
この日の夕方ウイコちゃんは、僕に気持ちを確かめにきた。
不安にさせちゃったの?
「寒いからとか、弱気になってるから一緒にいたいとかじゃなくて、きみと一緒に家庭を築いていくことを夢見ているんだよ。僕、不安にさせるようなこと言っちゃった?」
「そうじゃないの。ただ、ユウタロウさんは、わたしにあまり会いにきてくれないから…」
「あ…。ごめん。」

僕は正直、早く見習いを卒業したかったんだ。
その一心で、仕事に没頭していたのは認める。女の子って、そういうことで不安になっちゃうってこともどこかで聞いていたのに。

僕はウイコちゃんが一日に何度も会いに来てくれることを、うざったく思ったことは一度もない…。
ウイコちゃんや、新しく迎えたい家族を養うためにも、結婚するまでには見習いを卒業しておきたいと思っていた。
でもそれは、僕自身が線引きしている何かであって、ウイコちゃんの何かではない。
この国の女性は強い。
女性だって武術をやるし、仕事もしてお金を稼いでいるんだ。

僕はもう少し、気持ちを大きく持ってもいいんだと思ったら、心が少し、軽くなったような気がした。



見上げた夜空に、星が輝いていた。

「来年も、ククリアの平和を」

祈るような気持ちで僕はそうつぶやいて、家路を急いだ。





ククリア王国 ユウタロウの日記8

【新しい一年】

移住してきて、初めての年越しをして、朝一番にウイコちゃんが僕のところにやってきた。
今年も…
「今年も一年、わたしのことを好きでいてくれる…?」
「もちろんだよ!」
「エヘヘ///」

友情
「ここに一緒に来たの初めてだね」
「今年はたくさん来ようよ」

年が明けてすぐに、愛や友情を確かめあった僕。

ウイコちゃんにそっくりの移住者さんにも会ったよ!
カンロちゃん
(フォロワーさんのククリアPCさんをお呼びしました。ウイコちゃんとは性格も同じですww)
おなかすいてるの?
ここに来るまでは何も食べてなかったのかな?
そういえば、ウイコちゃんもそんなことを言っていたような…(笑)
これからよろしく!

サンチャゴさんが珍しく、飲みに行こうと誘ってくれた。
飲みに行こうよ
何かあったの?
どうしたんだろう?何かあったのかな?
「今日は僕がおごるよ」
「いいの?」
サンチャゴさんはちょっと驚いた顔をしたけれど、嬉しそうだった。
落ち込んでいる理由は聞かなかったけれど、帰るときにはすっきりした表情になっていた。
良い気分転換になったかな?
悩んでいたことは、いつか話してくれたらいいんだ。


そして数日後、年の始めに移住してきたシキさんとはすっかり仲良くなって、
飲みに行こう!
お酒を酌み交わす仲になった。
たくさん食べよう!
「じゃあ、シキさんの歓迎会ということで、僕がおごるよ!」
「え??いいの?」
「任せて!」
ふたりだけだけど、シキさんの歓迎会をやった。
そしてわいわい盛り上がっている僕らに、熱い視線を注ぐ若者がいることに僕は気づいていた。
彼は一体…1
彼は一体…2
彼は一体…3
正確には、「僕らに」ではなく、その若者はシキさんに熱い視線を注いでいた。
シキさんはまったく気づかなかったのか、食べ終わるとそそくさと店を出て行ってしまった。

彼は何かを決意したような目をしていた。

そして僕も、重大なことを決心しようとしていた。

ククリア王国 ユウタロウの日記9

【友人たちのこと】

相変わらずフラフラしているルイ。
なんと彼女が出来ていた。
まじめに働いてるじゃんw
「ふーん。彼女が出来たからまじめくんになったわけ~?ニヤニヤ」
「うっさいな。ほっとけよww」
酒場で知り合った女の子らしい。
ロウェーナーちゃんて言うのか…初めて聞く名前だなぁ。

ずいぶん日にちが経ってから、ルイの彼女を見かけたので声をかけた。
ロウェーナーちゃん
女性に対して失礼なことを言ってしまったみたいだ…;失敗失敗(^^;)


シキさんは食べることが好きらしい。
おつかい1
変な顔になるくらい、ガゾが食べたかったらしい。
もしかして、我慢できなくなるまで我慢していたとか?
「そのほうが食べたときにおいしく感じない?」
けろりとシキさんは言ってのける。
「我慢は体によくないよ」
僕はぴしゃりと言っておいた。

そしたら次に声をかけたときから、
おつかい2
僕におつかいを頼むようになったシキさん。
そして必ずこう言われるので、おつかい3
シキさんにハールを頼まれたら、バズサンドも用意するようになった。
シキさんのところにバズサンドを持って行ったら、道のはじっこに座ってしばし休憩をとるのもおなじみになった。
「ありがとう~!満足満足!^^はい!これあなたの分ね!あそこに座ってちょっと休憩しましょう!」
僕は正直、酒場に行くよりこの時間のほうが好きだなぁと思う。
「木のかげに座って食べると、よく働いているって気分になるね。」
「さぁ、午後もがんばろっか」

【ぼくの決意】

シキさんに元気をもらって、僕は彼女にちゃんと伝えたいなと思った。

ウイコちゃん…
プ
受け取って
ロ
くれるかな?
ポ
やったーーーー!
キラキラ光る誓いの指輪をウイコちゃんの指にはめるとき、彼女は少しふるえていた。
はにかみながら「似合うかな?」と手をかざしながら言ったとき、僕は心の中で「いい家庭を築こうね」と呟いた。
ー
なんと!結婚式は5日後だ!
ズ!
しあわせになろうね





ククリア王国 ユウタロウの日記10

どうしてだろう…。
サンチャゴさんの感想。
サンチャゴさんが言うと、とても重厚に響く。

「ないところからコツコツ築きあげていくのが家庭をつくるってことだと思うんだ。
他人同士が切磋琢磨して居心地をよくしたり、お互いを大切に想う気持ちを積み上げていって初めて幸せって手に入れられるんじゃないだろうか。小さくても幸せを見つけられるかどうかが、長続きするコツだと思うよ。」

今日はめずらしくサンチャゴさんが語ってくれた。

「もっとも…僕は早くに奥さんを亡くしてしまったけれど…。なんだか今も一緒に生活しているように感じるんだよ」

だから僕はさみしくない。君もいてくれるし。
と、サンチャゴさんは小さく笑った。

僕はサンチャゴさんに子供が生まれなかったことを悔しいし悲しいと思ったけれど、彼は今もしあわせそうなので僕は口をつぐんだ。
僕が家族を増やせばいいんだ。
この国のひとたちは、みんなで大きな家族なんだと思うんだ。
きっとサンチャゴさんも、僕のこどもたちを可愛がってくれるはず。



【結婚式】

そしてとうとう結婚式の当日。
誰よりも早く、教会に着いた僕に、なんとシキさんがお祝いの料理を持って来てくれた!
カンロちゃんからのお祝いw
「サナダさん、結婚おめでとう!ガゾのピスクはいかが?わたしからのお祝い。」
「やぁ!シキさん!どうもありがとう!!」
「結婚のお祝いって何を差し上げたらいいのかわからなくて…。」
「いやいや!ありがとう!おいしいよ!ごめんね、先に結婚しちゃって…」
「わたしも早く結婚したいの。その前にいいひとに出会えたらいいな。」
「シキさんなら大丈夫だよ!おなかいっぱい食べさせてくれるひとに会えたらいいね^^ニヤニヤ」
「もう!///サナダさんてば!///」

いや。冗談じゃなくてw
シキさんに熱い視線を送り続けている男がいるんだ。
君が早く気づいてくれるといいんだけど。

神官さんも会場入り。
イケメン神官
「相手の方、まだお見えになりませんね。」
「たぶん、準備に時間がかかっているのだと思います」
「無事に来るといいのですが…」
「…?どういうことですか?」
「つい先日も、花嫁が来ないということがあったのです。」

なにやら雲行きがあやしい。
ほんとのことでも、そんな不安になるようなこと言わないでほしかった。
しかし…
ウイコちゃんは、来なかったんだ…。

QUKRIA_SS_0576.jpeg
え…?



どういうこと…?
QUKRIA_SS_0577.jpeg









僕の頭の中は、真っ白になった。





ククリア王国 ユウタロウの日記11

【消えた時間】



ウイコちゃん!どうしてなんだ…!
QUKRIA_SS_0578.jpeg

ルイがのんびり釣りをしている姿を横目で捕らえながら、僕は全速力でラナンの橋を走り抜けた。

「ん?あいつあんなに急いでどこに行くんだ?」
って顔をしたように見えた。


ウイコちゃん!!!
QUKRIA_SS_0579.jpeg
ウイコちゃんは水車小屋にいた。

聞きたいことがあるんだ!今すぐに!!!

QUKRIA_SS_0581.jpeg
「僕のこと、ほんとに好きなの…?」
「もちろん!…?どうしたの、ユウタロウさん…?」

僕は呆然としてしまった…。
なぜだ…僕のことが好きなのになぜ結婚式に来なかったんだ…??

「?ユウタロウさん?」
QUKRIA_SS_0583.jpeg
「ほんとにどうしたの?元気がないならちゅーしてあげるねっ!」
「う…うん…。」

ウイコちゃん、まさかとは思うけど…結婚式忘れてた…とか?


―彼女のあなたへの想いを確認しました。少し時間をまき戻してあげましょう―

「!???」
透明な声が頭に響き渡って



僕の時間は少し、消えた。











(リセット☆)

ククリア王国 ユウタロウの日記12


ようやくこの日を迎えられた。
ようやっと…


【ぼくらの結婚式】

教会のこの様子と、神官さんの顔を、セットで見たことがあるような気がしていた僕。
夢かなにかだろうか…?
ぼんやりと記憶の糸をたどるけれど、思い出すことは出来なかった。

なんとなく、物悲しい気持ちになったからだ。

でも今日は、やっとウイコちゃんと家族になれる日。

壇上へ

僕がまず先に神官の前へ立った。

入場

どきどきしながら横目でウイコちゃんの入場を見ていた。
白いドレスがよく似合っていた。
(ロビーさんがとっても気になる)


友人たちに見守られて、僕らは永遠の愛を誓う。

ユウタロウの誓い
ウイコちゃんの誓い
(ロビーさんは何してくれてんの)

「ウイコちゃん///(もじもじ)、今日は一段ときれいだよ。ほんとに君と結婚できて幸せだよ///(どうしようまともに見れない)」
「ユウタロウさん///わたしも同じ気持ちよ。チュッ!」

誓いのキッス!

「ボボボッ!/////」

そのあとのことは、僕は全然覚えていない。
神官に向き直ったウイコちゃんのきれいな横顔に、ただただ見とれていたのだった。

幸せすぎて1
幸せすぎて2
幸せすぎて3
幸せすぎて4

「!!!?」

幸せすぎて神官の話が耳に入ってこなかった

「え!!?なんだって!!!?」
「2度は言いませよ」
「ユウタロウさんたら!w」

結婚式はあっという間

「あれ?ユウタロウさんまだ着替えないの?気に入っちゃった?クスクス^^」
「あ…!えーと///」
うん…まぁ…多少…///ウイコちゃんももうちょっとドレス着ててもよかったのに///
冷たい神官w

しかし僕の幸せな余韻は、神官が去り際に放ったひとことで消し飛んだ。
「終ったんでとっとと着替えてくれませんか」
(おのれルイスペドロ…!)

こうして僕らはようやく夫婦になれたのだった。




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